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- 2026/07/30 06:50 掲載
EVの悪夢再び? 熱狂の中国AI・ヒト型ロボット開発に迫る危険すぎる“過当競争”
連載:テック超大国・中国のゆくえ
1963年、中華人民共和国・江蘇省南京市生まれ。88年来日、愛知大学法経学部入学。92年、同大卒業。94年、名古屋大学大学院修士課程修了(経済学修士号取得)。長銀総合研究所国際調査部研究員(98年まで)。98~2006年、富士通総研経済研究所主任研究員、06年より同主席研究員を経て、現在東京財団政策研究所主席研究員。静岡県立大学グローバル地域センター特任教授を兼務。主な著書に『中国不動産バブル』(文藝春秋)など。
巨額補助金はイノベーションを生むのか
世界的にみて、どこでどのようなイノベーションが起きるかについては、おおむね2つのパターンがある。1つは米国型のイノベーションである。それは主として、優れた才能を持つ人材の頭脳と、ベンチャーキャピタル(VC)などによる資金供給との組み合わせによって生み出されるものである。コンピューターの誕生、Windowsのソフトウェア開発、米アップルのiPhoneの開発・製造などはいずれも米国型イノベーションの代表例といえる。
その背景には、米国という国が個性の強い人材や天才的な発想を持つ人々を育てやすい土壌を備えていることがある。同時に、VCなどによる資金面での支援も重要な役割を果たしている。投資家にとってイノベーションが成功した場合のリターンも大きいことが魅力的である。
一方、中国、とりわけ習近平政権下の今の中国は、1990年代から2000年代前半の中国とは大きく異なり、「大きな政府」の色彩を強めている。具体的にどのような研究開発を進めるべきかについて、政府がより大きな役割を果たすようになった。政府は育成しようとする産業に対して巨額の補助金を投入し、その発展を主導ないし後押しするという手法をとっている。ある意味では、これは日本がかつて行った産業政策と似た側面もある。
もっとも、中国政府の補助金政策は日本の産業政策とは本質的に異なる。日本の産業政策において政府の役割は、あくまでも研究開発や産業育成のコーディネーションにあった。それに対して中国では、補助金や行政指導を通じて政府が企業の意思決定そのものに直接影響を及ぼすことが少なくない。
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