マリブジャパン 代表取締役 高橋克英
株式会社マリブジャパン代表取締役。日本金融学会会員。三菱銀行、シティグループ証券、シティバンクで、主に銀行クレジットアナリスト、富裕層向け資産運用アドバイザーとして活躍。その後、独立。著書に『銀行ゼロ時代』(朝日新書)、『人生100 年時代の銀行シニアビジネス事例』(近代セールス社)、『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか』(講談社+α新書)など。
地銀再編が一気に動き出している。2026年5月13日、愛知県を拠点とするあいちフィナンシャルグループ(FG)と、三重県を地盤とする三十三フィナンシャルグループ(FG)が経営統合に向けて基本合意に達したことを発表した。統合が実現すれば、連結総資産11兆円を超える巨大な地方銀行グループが誕生する。長らく「金利のない世界」で苦境に立たされてきた地方銀行だが、ここに来て県境を越えた「強者同士」の広域連携が新たな潮流として鮮明になっている。では、この歴史的な統合の背景には何があるのか。そして、この再編は地域の勢力図や今後の地銀業界にどのような影響を与えるのか。東海エリアの地銀再編を突き動かす要因と今後のシナリオを読み解く。
ここ数年、日本では「ポイント経済圏」を軸に、個人マネーの囲い込み競争が激しさを増している。ポイント経済圏とは、決済やネット通販、銀行、証券、保険、通信などのサービスを同じグループ内で利用することで、共通ポイントが貯まり、また使える仕組みのことだ。現在、その主戦場に立つのが楽天、PayPay、ドコモ、au、Vポイントの「5大ポイント経済圏」だ。こうした競争の中、これまで蚊帳の外にいた地方銀行も動き出した。2026年1月、ふくおかフィナンシャルグループが個人向け金融サービス「vary(バリー)」を開始し、戦いに参入したのだ。ふくおかFGの「vary経済圏」は成功するのか。サービスの全体像を整理し、その実力とポテンシャルを見ていきたい。