編集部 山田 竜司
生成AIに聞けば、専門家顔負けのレポートが数分で手に入る。調査・分析を武器としてきた「コンサルティング」は、もう要らないのではないか──そんな問いが突きつけられる中、マッキンゼー・アンド・カンパニーはデジタルおよびAIの推進体制を強化、マッキンゼー Tech & AI日本統括責任者の工藤卓哉氏はAIをバーチャルからリアルの世界に展開を目指している最中だ。創立100年の節目を迎える同社は、生成AI時代に自らの存在意義をどう定義し直そうとしているのか。取り組みを牽引する工藤氏と、マッキンゼーグローバル先端産業リーダーをつとめるアレックス・パナス(Alex Panas)氏に話を聞いた。同社が自ら名乗り始めた“ある肩書”とは何か。その中身を読み解いていく。
ふくおかフィナンシャルグループ傘下のみんなの銀行が、開業5周年を迎えた。黒字化は遅れながらも、当初からの構想だった「BaaS(Banking as a Service=銀行機能を外部企業に提供する事業)専業銀行」に加え、金利のある世界の到来を機に「デジタルバンク」としての新たな取り組みも強化している。象徴的なのが、世界的大手の三菱UFJ銀行が同社のバンキングシステムを採用したことだ。メルカリも、海外のRevolutも、この銀行につながっている。なぜ大手は、地銀傘下のデジタル専業銀行の技術を選ぶのか。5年間の足跡から見えてきたのは、一銀行の成長ではなく、「銀行とは何を売る会社なのか」という定義そのものの変化だった。永吉健一頭取の言葉から、その中身を読み解く。
顧客が銀行アプリを開く前に、まずChatGPTに相談する──そんな時代が近づいている。OpenAIは個人資産管理機能「Finances」をプレビュー公開し、銀行・証券・カード・ローンに散らばった個人のお金のデータを1カ所に集め始めた。国内でも2026年7月28日、みずほ銀行が銀行として先駆けてChatGPTの中に自社アプリを出すなど、AIを金融の入り口とする動きは始まっている。AIが家計を丸ごと把握すれば、まず個人の投資判断が変わり、その先で銀行は金利や手数料とは別のものさしで選ばれることになる。では、そのとき銀行は何を失い、何で選ばれるのか。本記事では、個人投資家の判断がどう変わるのかを整理したうえで、AIが金融の入り口になったとき勝敗を分ける“3つの信頼”を読み解く。