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- 2026/10/24 04:23 掲載
NTTとJAXA、低軌道衛星MIMOの軌道上実証で通信容量を拡大 3×3構成で平均約2.67倍
NTTのニュースリリースによると、小型実証衛星4号機に搭載した低軌道衛星MIMO/IoT伝送装置「LEOMI」を使い、複数のアンテナから同じ周波数で異なる信号を送り、地上局で分離するMIMO(マイモ)技術の効果を検証した。送受信アンテナを1台ずつ使う従来のSISO伝送と比べ、5月5日の2×2 MIMOの実験では伝送容量が平均約1.94倍、5月の3×3 MIMOの実験では平均約2.67倍になったという。
低軌道衛星は通信路が刻々と変わるため、離れた地上局ごとに信号の到来時間やドップラーシフトが異なり、重なった信号の分離精度が落ちる。NTTとJAXAは、時間周波数非同期干渉補償技術、通信路モデル化技術、制御キャリアレスMIMO復調技術を使ってこの課題に対応した。通信路モデルと衛星の軌道シミュレーターで算出した容量の計算値は、実測値と変動の傾向が一致したという。
衛星センシング技術の実証では、地上の異なる2地点から同じ周波数で同時に送った920MHz帯のLPWA(低消費電力で広域をカバーする無線通信)信号を衛星上で受信し、重なった2つの信号を正常に分離・復調できることも確認した。
衛星は2025年12月14日に打ち上げられ、2026年3月から定常運用に入っている。約1年間の実験を続け、アンテナ数が異なる条件の実験を様々な衛星パスで複数回行って、統計的な大容量化効果を評価する計画だ。
将来は衛星通信の伝送速度向上や収容端末数の増加、観測衛星の高精細な画像・レーダー情報の取得につなげる考え。海洋や山間部など地上の通信網がない地域で、インフラ設備の点検や環境モニタリング、スマートメーターなどのIoTサービスを低コストで広域に展開することも見込む。成果は11月18日~25日の「NTT R&D FORUM 2026」で展示する予定という。
低軌道衛星の通信では、アマゾンの衛星通信システムや、総務省のJ-LEOで楽天グループとASTスペースモバイルの連合が補助対象に選ばれるなど、国内外で動きが続く。
では、NTTが6年前に掲げた伝送速度の目標に、今回の2.67倍はどこまで迫ったのか。背景には、5年余りで移り変わった打ち上げ計画と、宇宙産業をめぐる巨額の市場予測がある。
・20Gbps超の目標と、今回の2.67倍は何が違うのか
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