- 2026/09/21 20:00 掲載
米中閣僚級協議、米国がAIの脅威に関する相互通報制度を提案
AIの重大事故や安全保障上の脅威を両国間で相互に通報
同長官は、世界第1位と第2位の人工知能大国間で不透明な状態から透明性の高い状態へ移行することが極めて重要だと強調している。この提案は、意図しない暴走やサイバー攻撃への悪用など、急速な技術進化に伴うリスクを管理し、国家安全保障問題への発展を防ぐことを目的としている。
両国はまた、5月に北京で行われた首脳会談で新設が合意されていた人工知能を巡る政府間対話もあわせて実施した。米国側の通報制度の提案に対し、中国国営の新華社通信は双方が人工知能について協議したと報じたが、具体的な反応や合意内容は明らかにされていない。
専門家からは、両国間の信頼関係が依然として希薄であり、米国が中国の技術開発を封じ込めようとしているという警戒感が中国側にあるため、人工知能分野での協力は限定的になるとの指摘も出ている。それでも、双方が対話を継続する方針を確認した点は重要と受け止められており、今後の協議で軍事利用や重要インフラ保護といったより詳細な議題が取り上げられると予想されている。
一方、今回の協議では人工知能だけでなく貿易分野の懸案についても幅広く話し合われた。両国は5月の首脳会談で合意していた貿易委員会の運用を開始したことを確認した。この枠組みのもと、双方がそれぞれ約300億ドル規模の関税引き下げを行う計画の具体化が進められている。
米国側の関税引き下げ候補品目として農産物やエネルギー関連製品、医療機器などが想定され、中国側からは日用品をはじめとする消費財や低技術製品などが対象品目として検討されている。 協議の背景には、米国の自動車業界が中国メーカーの参入を警戒し排除の継続を求めている現状や、米国と対立するイランに対して中国が原油の主要な買い手として経済的な支援を続けているといった地政学的な対立構図が存在する。
ベセント財務長官は今回の会談について、人工知能と貿易の両面において非常に有意義な協議であったと総括した。中国の新華社通信も、双方が関心を持つ主要な経済・通商問題を巡って率直で踏み込んだ建設的な意見交換が行われたと報じている。両国は今週米国ワシントンで開催予定の首脳会談で、これら人工知能の安全対策や関税引き下げに関する最終的な合意点を探ることになる。
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